■多額の借金を作ってしまった場合
FXや株で大損し、多額の借金を作ってしまったら、どのように対応しますか。FXや株の取引では、予期せず借金ができてしまうこともあります。そのような場合に、借金の返済のめどが立たなくなってしまうことも考えられますし、家族にどのような影響が出るのだろうか、と心配や不安に駆られることでしょう。
そこで、多額の借金を作ってしまった場合にどのような対応をしていけばよいのかについて、分かりやすく説明していきます。
●FXで借金を作ってしまう場合
FXとは、為替レートの変動を上手く利用し、2国間の通貨を売買することによってお金を稼ぐという仕組みです。基本的に、FXの仕組み上、多額の借金を負うことはないと考えられます。それは、マージンコールや強制ロスカットといった仕組みが設けられており、証拠金を超えてしまうような損失が出ないようになっているはずだからです。
しかし、相場の急激な変動によって、想定以上に損失が出てしまったり、ロスカットが間に合わなかったりすることもあります。また、相場の変動に期待して価格の好転を待ちすぎてしまい、損失額を大きくしてしまうと、借金につながる可能性があります。
●株で借金を作ってしまう事例
そもそも借金をして株を購入すれば、それだけ借金の額が大きくなってしまうリスクは上がります。また、信用取引で保証金を超えるような損失が生じてしまうと、借金になってしまう可能性があります。なかでも、追加証拠金を負担することで、大きな借金につながってしまうこともあります。
●FXや株で多額の借金を作ってしまった場合の対応方法
FXや株で多額の借金を抱えてしまった場合、どのように対応していくのが良いのでしょうか。
借金には利息があり、早めの対応が肝心です。利息の分だけ借金が膨らんでしまうため、対応が遅くならないようにする必要があります。
まず、自分自身で解決を試みるという方法が考えられるでしょう。その場合、持っている自分の財産を処分して返済に充てたり、家族から協力してもらったりということで対応していくことになりますが、いずれ限界が来ます。その際には、別な手段を考える必要があります。
多額の借金で自力ではどうしようもない、という場合に、債務整理という方法があります。債務整理とは、借金の額を減らしたり、借金をゼロにしたりすることをいいます。債務整理には、任意整理、個人再生、自己破産という3つの方法があります。
任意整理では、債権者と交渉をすることで、返済の負担を軽くする制度です。周囲に知られることなく借金を減らすことができる方法であり魅力的ではありますが、交渉次第では借金を減らす効果が小さく効果が期待できないこともあります。
個人再生は、裁判所に再生計画案を認めてもらうことで、借金の一部を3年(最長でも5年)で返済することを決定するという方法です。借金の一部を返済することで、残りの返済義務は免除されるため、借金の額を減らすことができます。
自己破産は、抱えている借金のすべてを免除してもらうことができます。自己破産では自分の財産が差し押さえられ、返済のために売却されてしまったり、一定の職業に付けない時期があったりとデメリットはありますが、借金がゼロになるという大きなメリットがあるといえます。
●借金に関するご相談は当事務所まで
稲坂将成法律事務所では、東京都東大和市・東村山市・小平市、埼玉県所沢市等を中心に、東京都・埼玉県・神奈川県にお住まいのみなさまからご相談を承っております。
多額の借金で困っている方は、お早めにご相談ください。
FXや株で大損し多額の借金ができた場合
稲坂将成法律事務所が提供する基礎知識
-
離婚が成立しやすい別居...
◆なぜ離婚に別居期間が必要なのか 離婚には協議離婚と裁判離婚の2種類があります。 協議離婚とは、夫婦の...
-
未払いの養育費を請求し...
養育費を払うと相手が言ったが、いまだに支払われない。 過去の未払いの養育費はどこまで請求...
-
相続放棄
相続人は絶対に相続を承認して故人の権利義務を承継しなければいけないわけではなく、相続を放棄することもで...
-
離婚調停が不成立になる...
離婚調停は夫婦の話し合いによって、円満な解決を目指す制度ですが、必ずしもすべての調停が成立するわけで...
-
審判離婚
■審判離婚とは 調停が不成立になった場合でも、調停に代わるものとして「審判」が下されることがあります。...
-
離婚の話し合いが進まな...
現在離婚に向けて話し合いをしているが、話し合いが進まないため、困っているという方からのご相談を多くいた...
-
遺産分割
民法には、法定相続人が定められています。法定相続人とは、被相続人の遺産を受け取る権利のある人をいいます...
-
【弁護士が解説】信号無...
信号無視は交通違反であり、交通事故が発生した時の損害賠償金額を左右する過失割合の加算対象になります。...
-
調停離婚
■調停離婚とは 協議による合意が難しい場合に、家庭裁判所で調停(離婚調停)を行う方法を、調停離婚といい...